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開眼供養(魂入れ)
北海道での墓石建立について

      ここでは60年以上に亘り、北海道の墓石店としての経験を踏まえ、今まで培った経験と知識をもとに、皆様に少しでもお役に立てばと思い、北海道の中でも特に道央地区を主に、墓石建立とそれにまつわる一般的なお話をご紹介いたします。

そもそもお墓に対する考え方や形状・施工方法は、全国一律と言う訳ではなく、もちろん世界の他の国とも大きな違いがあり、また生活環境や時代の流れによっても変化をしてきています。但し、お亡くなりになられたご先祖に対する想いは、人類共通したものがあると思います。

北海道はその開拓の歴史も浅く、墓石としてのお墓に関しては、他の地域とは大きな違いがあります。何代何十代続いてお墓を守り墓地の周りを見わたしても、その地域に根ざした昔ながらの形をした墓石が多く、それがお墓であると信じている地域と、歴史の浅い北海道の墓地とでは、生活習慣や生活環境などで違いがあるのは当たり前で、その事がその地域のお墓の文化だと考えられるのではないでしょうか。

墓に対する慣習が薄い北海道でも、他の地域で多く見られる三段墓が主流でした。これは墓石店が他の地域に建立されているお墓を参考にしてお施主に提案していたからで、墓石店の墓石に対する情報源などの違いや知識・経験によって、北海道でもその地域で形状や考え方に違いがあります。また、気象風土の厳しい北海道では、積雪や凍害の少ない地域と同じ施工では、すぐにお墓が傾いたり凍結による割れを生じるなど、当然北海道ならではの施工方法を施さなければなりません。

例えば日頃皆様がお住まいになっている住宅を考えて見てください。本州では屋根は瓦葺が多くみられますし、柱一つにしても平均北海道より細い材料を使用し、壁の断熱材も北海道とは違って簡単なものです。また、基礎工事も凍結深度を考え、他の地域とはその施工方法は大きく違っています。

  お墓は死後の住まいであり、墓石の形や施工方法が他の地域と違っていて当然だと思います。また、地震の多発する地域でもその形状や施工方法は大きく違います。墓石はその地域に一番適した石材と施工を施し、お施主の想いを大切にしながら、墓造りをするべきではないかと考えます。

私が物心のついた昭和30年代は、札幌市の石山地区で採石される、札幌軟石を使用したお墓が主流でした。それ以前は木で作られた塔婆が墓地にたくさん見受けられ、骨箱やみかん箱などに入れられた残骨を埋葬していたようで、もちろんご遺体をそのまま墓地に埋葬する土葬もありました。

その後消費者の生活環境が豊になり、札幌軟石と主に北海道に近いこともあって、茨城県産の白御影石を使用した墓石が建立されるようになりました。昭和40年前後から札幌軟石を使用したお墓が陰をひそめ、石材店の機械化と共に白御影石を使用されたお墓が主体となって来ました。御影石と言っても茨城産の白御影石が主流で、当時御影石の中でも最も安価な石材で、首都圏等では殆どお墓本体に使用される石種では無く、せいぜい墓石の外柵や建材として使用される事が多い御影石でした。

それでも、札幌軟石よりは強度ははるかに強く、御影石としては国内でも大変良質な石種であり、安価なこともあって大変多く使用されるようになりました。ちなみに、日本三大銘石と呼ばれる神奈川県産の本小松石・兵庫県産の本御影石・香川県産の庵治石と比較しますと、その価格は一桁はゆうに違いが有りました。もちろん道内産の御影石も産出されてはいましたが、安定した良質の御影石として道内広く普及していきました。 ・・・続く

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溝口